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電気料金を電力会社より15%安く、楽天が取引先に提供

   

楽天は2月21日に小売電気事業者の登録手続きを完了して、電力の小売事業に本格的に参入する意向を明らかにした。その第1弾として企業向けの電気料金を削減する「iシェアリングサービス」の新規加入者を対象に、電力会社の標準料金から15%割り引くキャンペーンを6月まで実施する。

 第1弾の割引キャンペーンは楽天グループの取引先に限定して提供する。北陸と沖縄を除く全国8つの地域で、契約電力が500kW(キロワット)未満の高圧を利用している場合が対象になる。楽天が全国各地に展開するネット通販や旅行サービスなどの事業基盤を生かして、電力の小売事業を一気に拡大する戦略だ。

 楽天は企業向けに2013年から「iシェアリングサービス」を提供している。サービスを利用する企業は地域の電力会社と新電力の双方と契約を結んだうえで、楽天が最適な組み合わせで電力を調整しながら電気料金を削減する。電気料金の請求・支払も楽天が取りまとめて処理するため、利用者は面倒な手間をかけずに済む。

 こうした電力のサービス形態を「部分供給」と呼び、国が規定する「適正な電力取引についての指針」で認められている。電力会社が一定量のベース電力を供給しながら、需要の変動部分を新電力が供給するパターンが一般的だ。契約電力を低く抑えることができるため、毎月の基本料金を削減できるメリットがある。

 楽天は「iシェアリングサービス」の顧客拡大を通じて、各地域の森林整備を支援する「楽天の森」の活動資金も増やしていく。サービスで生まれる利益の中から、利用者ごとに1kW分の料金を支援金に回す仕組みだ。この支援金を使って森林の間伐などを進め、森林の保全と動植物の保護につなげる。

 「楽天の森」の対象には島根県の森林が含まれていて、間伐した木材を使ったバイオマス発電も始まっている。「iシェアリングサービス」の利用者は「楽天の森」の活動支援に加わっていることをウェブサイトなどで告知できる。

家庭・商店向けに「まちでんき」

 楽天は家庭・商店向けの電力小売事業にも力を入れる。2016年4月から小売全面自由化に合わせて「まちでんき」を開始した。提供エリアは北陸・四国・沖縄を除く全国7つの地域で、家庭向けの「スタンダードプラン」と事務所・商店向けの「プレミアムプラン」の2種類がある。

 2つのプランともに電力会社の標準メニューである「従量電灯」と比べて、月額固定の基本料金を高く設定する代わりに、毎月の使用量に応じて課金する「従量料金(電力量料金)」の3段目の単価を低く抑えた。東京電力のエリアでは3段目の単価が3~4円程度安くなる。

 このため毎月の使用量が多い家庭や商店の場合に電気料金が安くなる。標準的な家庭(契約電力30アンペア、月間使用量300キロワット時)で比較すると、月額の電気料金は東京電力(従量電灯B)の7837円に対して、「まちでんき」は8242円と高い。戸建住宅などで契約電力が50アンペアと大きく、月間使用量も2倍の600キロワット時になると、月額で1092円の割安になる。

 今のところ「まちでんき」のメリットを料金面で享受できるのは、電力の使用量が多い家庭や事務所・商店に限られる。楽天は「まちでんき」の顧客獲得にも既存事業と相乗効果を生み出す狙いだ。全国に8000万以上の会員を抱える「楽天スーパーポイント」と組み合わせて利用者の拡大を図る。

 「まちでんき」を利用すると、使用量10キロワット時ごとに1ポイントが貯まる。企業の場合には2倍の2ポイントになる。さらにクレジットカードの「楽天カード」で電気料金を支払うと、100円ごとに1ポイントが貯まる仕組みだ。

 2月6日から「まちでんき」の新規加入キャンペーンも開始した。契約電力によって1000ポイントか2000ポイントを付与する。貯めたポイントは楽天グループの商品・サービスの購入時に1ポイントを1円として利用できるほか、提携先のポイントに交換することも可能だ。楽天が展開する「楽天経済圏」を電力の小売事業に生かす。

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