バイオマスエネルギーニュース

バイオマスエネルギーに関するニュースサイト

信州F・パワープロジェクト 長野県内初の集中型、木材加工施設が完成

   

征矢野(そやの)建材(松本市)を事業主体に、県や塩尻市が連携して進める「信州F・POWER(パワー)プロジェクト」の計画の柱となる木材加工施設が完成した。施設は県内で初めてとなる大規模な集中型の木材加工施設。戦後の植林で成熟期を迎える県内森林資源を有効に活用し、製材による木材の安定需要創出と、製材時に出る端材を燃料に使った木質バイオマス発電で循環型地域社会の形成を目指す。

 プロジェクトは、塩尻市が過去に大学誘致のために取得した山林を造成し、製材と発電用木材チップを生産する木材加工施設と、出力1万4500キロワットのバイオマス発電施設を建設する計画。

 現在進められる県の「総合五か年計画」でも、自然エネルギーの普及拡大を目指す環境・エネルギー自立地域創造プロジェクトの重点事業の一つに位置付けられている。

 計画では、木材加工施設で利用される年間10万立方メートルの原木はアカマツや広葉樹が中心。無垢の床材約2万5千立方メートルを生産し、製材時に出る7万5千立方メートルの端材を発電の燃料とするほか、間伐材、松くい虫の被害木などの未利用材10万5千立方メートルを発電用燃料にする。

 発電施設は、今年夏に着工し、平成29年3月の完成を目指す。木材加工施設の製材用原木は初年度が5万立方メートル、28年度は7万立方メートルの利用を予定しており、10万立方メートルの原木利用は、発電施設が稼働する29年度以降となる。

 当初は今春のプロジェクト全体の稼働を目指していたが、プラントメーカーの選定や事業費の増大に伴う計画見直しのため遅延。事業費は、為替変動や消費税率引き上げなどによる資材費の高騰で、計画の109億円から126億円に膨らんだ。一方、国からの補助金は、企業などから出資を仰ぐことで、計画の34億9千万円から25億円に減らす見通しだ。

 10日に行われた完成式典で、阿部守一知事は「県土面積の8割が森林でありながら、林業県になりきれないからこそ、大きな可能性がある。県の林業再生と環境エネルギー推進にあたり、大きな一歩を記すことができた」とあいさつ。征矢野建材の桜井秀弥社長は「この施設が地域経済を支えると確信している。アカマツをはじめ信州の木をグローバルに発信していきたい」と語った。

 - , , , , , , , , , , , , , , , , , , ,